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『イル・グランデ・ヴェッキオ』のドルチェット

2010.11.24 (Wed)

昨日の記事にも書いた『Dolcetto di Dogliani(ドルチェット・ディ・ドリアーニ)』。
ドルチェットの名手といえば『Quinto Chionetti(クイント・キオネッティ)』。

Quinto Chionetti

ピエモンテのブドウ品種といえば、ネッビオーロ(バローロ、バルバレスコに使用されるブドウ)が有名。
次にデイリーワインとしてのバルベーラ、ドルチェットというブドウ品種の栽培が盛ん。
地元では、普段の食事にはこのバルベーラかドルチェットを合わせるのが一般的と
されています。
が、日本や世界での知名度的にはバローロ、バルバレスコに押され、脇の方へ追い
やられている感があります・・・。
ただ、クイント・キオネッティ氏の造るドルチェットを飲めばその印象も変わるハズ!!
ドルチェットは「軽くなくてはいけない」という通説があるのですが、クイント・キオネッティ氏のドルチェットは軽い中にも凝縮感があるのです。
世間のただ薄い『ソレ』とは一線を画します。

『クイント・キオネッティ』のワイナリーは、ピエモンテ州のドリアーニという地区にあります。
ピエモンテの2級品種とも言われるドルチェットの質を限りなく高めたカンティーナ。
当主のクイント・キオネッティ氏は一言で言うと、ドルチェットのスペシャリスト!!
『イル・グランデ・ヴェッキオ(偉大なる老人)』と呼ばれ、他のドルチェット生産者からは
一目置かれる存在。
キオネッティ氏のドルチェットを飲んでしまったら、他のドルチェットは飲めなくなって
しまうでしょう!!
キオネッティ氏は、1日15時間は畑で仕事をすると話していました。
実際に僕が伺った時も、ほとんど畑で作業をしながらの会話でした。
さらに驚くコトは、生まれてこのかたヴァカンツァをとったこともないというのです!!
あのイタリア人がですよ(笑)。
ブドウ栽培において、化学肥料は一切使わず、徹底的に選果を行うという手間のかかり具合。
世界のワイン界や評論家から、非常に高い評価を受けているにもかかわらず、出荷価格も上げず、慎ましく農夫としての姿勢を崩さないところがなんともステキ♪
そんなこともあり、周囲の農家からだけでなく、イタリア全土のワイン生産者から絶大なる
信頼を受けているのです。

イタリアのカンティーナはほとんどが家族経営。
この家では後を継ぐべき息子と孫が交通事故で亡くなってしまい、現在は彼と亡くなった
息子さんのお嫁さんの、たった2人でカンティーナを支えているのです。
そんな悲しみもあってか、僕の様な者が1人で訪ねて行ったにもかかわらず、とにかく親切にしていただいたコトが印象に深く残っています。
ワインには造り手の人となりが表れると言いますが、まさに『とにかくまじめで優しく、
実直な彼の性格』が表れた1本と言って良いでしょう。
僕の中でも特に思い入れの強い1本です!!

昨日の記事の通り、格上げされ名称が変わるというコトもあり、この表記のエティケッタ
(ラベル)を拝めるのも今のうちだけ!!
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